胸がズキンと音をたてた。
「でも結局東京の試験に受かったし、ご両親のことを考えても、やっぱりミッチはこっちにいるべきだと思う。…それに、またキーチがここに戻って来たとき、お前が出迎えてやらなきゃ誰があいつを迎えてやるんだよ…?」
「…え?」
マサは軽く息を吐いた。
「実は、こないだたまたま深雪ちゃんにばったり会ってさ…、彼女、カナダに行かなかったのはキーチと別居することになったからだって言ってた」
「あ…、そうなんだ…」
その件については、一応ここでも知らん振りを通した。
「まあ、深雪ちゃんもいろいろ訳ありみたいだけど…、もしキーチと深雪ちゃんの離婚が成立すれば、ミッチは晴れてキーチの胸に飛び込んでいけるってわけだろ?」
「そんな…、キーチは深雪ちゃんと離婚しないよ…」
そんな気がした。
キーチはまださっちゃんを自分の子だと信じているに違いない。
けれど、マサは私の予感を否定するかのように言った。
「そんなの、後になってみなきゃわからないだろ…?人生は『アウト・オブ・ザ・ブルー』なんだから」

