キーチがカナダへ行ってしまう…。 それは、私の想像を超えた突然のニュースだった。 キーチがどこへ行こうと私にはもう関係ないはずなのに、 彼が海の向こうに行くと聞いただけで恐ろしく不安な気持ちになってしまうのはなぜだろう…。 彼とこれ以上交われないのは仕方のないことで、自分でも納得しているはずだった。 けれどそれが現実になろうとする今、 私の心はガラスのように砕け散ろうとしていた。