「うちの子は、たぶんそういう運命だったんだよ…」 変に気を遣ってほしくなかった私は、少しだけ強がってみた。 すると深雪ちゃんはバッグから香典袋を取り出し、それを私に握らせた。 「ほんの少しなんですけど…、これで何か赤ちゃんにお供え物でもしてあげてください」 「あ…、ありがとう。でも気持ちだけで十分だよ」 私はそれを返そうとしたが、彼女は受け取ってくれと言ってきかなかった。 なんやかんやふたりで言い合っていると、 またドアが叩かれ、今度はシーツや清掃道具を抱えたコージさんが姿を見せた。