キーチはこちらを振り返り、目を細めて言った。 「な…、やっぱりミッチは俺がいなくてもなんとかなっただろ…?マサはいいヤツだし、きっとミッチを幸せにしてくれると思うよ」 私は何も言うことができなかった。 泣きそうになるのをとにかく必死でこらえていた。 キーチは私とマサの仲を誤解しているようだったが、 やっぱり本当のことを言えるわけがなく、 私は歯痒くて悔しくて、 すぐにでも消えてしまいたかった。 「幸せになれよ、ミッチ…」 キーチがそう言うのと同時に、私は部室を飛び出していた。