等身大の愛唄

「何、杏栖もコーヒー飲むの?偶然っ!俺も今、コーヒーを買おうと――」

「あたしはココアを買いに来たのよっ!」


ピッ、ゴトン



そう言って、買ったココアを持ってどこかへ行く、杏栖。


ったく。
ホント、素直じゃねぇーよな~。


でも、あれくらいの方が俺は好きだけどね~っ



そして、俺も。


ピッ、ゴトン



ココアを買う。

別に嘘吐いたつもりはねぇーよ?

だって俺、「買う」なんて断言はしてねぇし。
だた、「買おうかな」って言っただけだし。


フと、「龍哉は、意地汚いと思うよ~?」と言った笑顔の伊鶴を思い出す。



「やっぱ、伊鶴の言う通りかもなぁ~」



ココアを飲みながら、呟く俺。


別に、意地汚くったっていいんだよ。

俺は俺だし。



開き直った俺は、空を見上げる。





そういう、意地汚い俺の恋は今日も現在進行中。