ピンキーリング【短編】



あたしは、墓石の前に座りこんだ。







『吉田家ノ墓』と書いてあるここに、今拓ちゃんはいる。









あたしの頬を、一筋の涙が流れた。






そっと墓石に触れてみる。










今でも覚えている拓ちゃんの温かさじゃない。






冷たい、石の感触だった。













あのときのことを思い出すと、今でもつらい。






今でも、昔と変わらず涙が溢れてくる。