ピンキーリング【短編】


「だから、そのためにも絶対合格しようね。」



あたしは笑いながら言った。




「同棲とかすっげえ楽しみなんだけど!!」



拓ちゃんが満面の笑みを浮かべる。





「同棲したら、たくさん料理作るからね。」



あたしの言葉に拓ちゃんが言った。




「じゃあオレはケーキ作ってやるよ。」





誕生日にもらったケーキは最高においしかった。


また作ってもらえるっていうのはかなり嬉しい。




「ぜっったい合格しようね!!」



「あぁ。」




そう言って、拓ちゃんはあたしを抱きしめた。






「じゃあな、なな。

これぐらいにしなくちゃ、持って帰りたくなるから。」




拓ちゃんの言葉に顔が真っ赤になる。



そんなあたしを見て、拓ちゃんはまた笑った。






「それじゃ、明日学校で。」



拓ちゃんはそう言って、帰って行った。





信号のところで、笑いながら手をふる。



あたしも笑顔で手をふりかえした。






あたしの家から遠ざかっていく拓ちゃんの背中を見ながら、あたしは2人の大学生活に胸を躍らせていた。