彼女のすべてを知らないけれど


ウィンクルムの穏やかな寝顔を見ていたら、俺も眠たくなってきた。

ベッドにもたれかかる形でウトウトしていたら、

「そうかそうか。彼女と暮らすことにしたんだなぁ!」

と、聞き覚えのある快活な声。一気に目が覚めた!

「やっぱり、ミコトか!」

合鍵屋でピンチだった最中、いつの間にか姿を消していたスーツ姿の神に、俺は一言文句を言いたくなった。

「さっきは、どうして急にいなくなっちゃったんだよっ!困ってる俺達を見捨てて逃げるなんて、薄情な!」

「何を言っている。心外だな。そんなマイナス思考が染み付いているようでは、先が思いやられる」

ミコトはひょうひょうと言ってくれた。

「あそこで我が手を差しのべたら、せっかくのフラグがへし折れてしまうだろう」

「フラグって何の話だ!まさか、ミコトもラノベ読者なのか!?」

「そんなことはどうでも良い」