「湊が猫好きなことを察して、近付いて き たのかもしれないし!
ウィンクルムちゃんがロシアンブルー だった頃、湊は、彼女の傷の手当てして あげたり、動物病院に連れてってあげた こともあったしさ」
「うーん……。そうなのかな」
たったそれだけの理由で、ウィンクルム は 人間に変身して俺の前に現れたのだろ うか?恩返しされるようなことはしてな い。むしろ、恨まれてもおかしくないこ とを、俺はしてしまったというの に……。
グルグルと考えてしまう俺の背中を軽く 叩き、然が言った。
「何か問題が起きたわけじゃないし、深 く 考えずに楽しんでみたら?」
「深く考えずに、か……」
「もしかして、湊、他に好きなコいる? だったら、ウィンクルムちゃんとの同居 は マズイかもだけど」
「いや、そういうのはないよ」
「だったら、そんな暗い顔せずに さっ!」
もう一度、今度は強めに背中を叩いてく る然。
「何かあったら、俺も様子見に行くし さっ 」
「うん、ありがとう」
そうかも。然の言う通りだ。起こるかど う かも分からない先の心配をしても疲れ るだ けだし、今から色々考えても仕方な いよね 。
今はとりあえず、ウィンクルムと楽しい 生 活をすることだけを考えよう!


