「そう、かな……?」
元猫のミステリアス少女と仲良くなる未 来なんて、俺には想像ができない。悪い 予想ならどんどん浮かぶのだけど。
これが、俺と然の性格の違いなんだろう か 。
いまいち不安を拭えない俺に、然は胸を 張 りこう言ってくれた。
「あのお守りは――命守(みことのも り)流願望成就札は、 何でも願いを叶え る物なんだけど、悪意の ある願い事は叶 えられないようになってる んだ。
例えば、人が死ぬような願い事や、不幸 にする類いの願望は、弾かれる」
「そうだったんだ。ミコトは、死んだ人 や 動物を生き返らせることもできるって 言っ てたから、その逆の願いもアリなの かと」
「うん。ミコトの力を込めたお守りな ら、 人を死なせたり不幸にすることも可 能なはずだ。でも、ミコトがそれを望ま なかったらしい。
父さん達から聞いた話なんだけどな。人 を 不幸にしたり死なせたりするような願 いは一切叶えな い。それが、ミコトがお 守り作りに協力する時に出した条件なん だ。
マイナスの願いは、叶える本人はスッキ リするかもしれないけど、長期的に見た ら不幸な時代を長引かせることになるか らって理由で」
「ミコトが、そんなことを……」
「うん。人間のために、色々考えてくれ てるよ、ミコトは。
ウィンクルムちゃんが人間になった理由 は 分からないけど、彼女が湊と出会った こと には、何かしらの意味があるんじゃ ないか? 俺はそう思うけどな」
「ウィンクルムと俺が出会った意味、 か……」


