さらっと俺の会計分と一緒に自分の飲み 物を注文したミコトは、それから普通 に、俺達のテーブルについた。
「女心は秋の空となんとやら、というだ ろう。時が経てば、ウィンクルムの気持 ちも変わるかもしれない。
我は、湊の恋を応援するぞ。これからも 変わらずな」
「私も、いつか二人がうまくいくと思う し、これからも見守るよっ」
浮気心を発揮中なのか、里桜はミコトの 意見に終始賛同し好感度アップを狙って るみたいだった。
俺は、だまって話を聞いているしかな かった。こんな二人を前に言えることな んてなかったし……。
「湊、女は強引な男に弱い。もっと押し てみてはどうだ!?」
「そうだよ、そうしなよ湊!」
「だいたい、お前はちょっと押しが弱す ぎるぞ。そんなんで何が伝わるっ」
「たしかに、湊ってそこが残念だよ ねー」
「はあ……」
――それから昼過ぎまで、こんな時間は 続いた。


