彼女のすべてを知らないけれど


「私、一度寝ると10時間くらい目ェ覚 まさないから、その間に仲直りするんだ よー!」

能天気にそう言い放つ里桜に、もう、逆 らえなかった。

俺とウィンクルムがケンカしてようが気 まずかろうが、おかまいなく泊まり込む つもりらしい。里桜のことだ、きっと、 結果報告を楽しみにしているんだろう。


里桜にはパソコン部屋で寝てもらうこと にした。新品の客用布団もある。




夜中の2時。

いつもならとっくに寝ている時間なのだ けど、今日は眠れなかった。頭の中でフ ラッシュでもたかれたみたいに目が冴え る。

里桜から『話し合え!』とプレッシャー をかけられたからってだけではなく、気 分がヒリヒリしていて、安眠できる気が しない。

急変したウィンクルムの態度が、俺を焦 らせる。

このままじゃいけないことは分かって る。でも、話し合いをしたからといって すんなり解決する問題なのかどう か……。

里桜は『大丈夫!話せばたいていのこと はうまくいくから!』と言ってくれたけ ど……。今は、その言葉にすがるしかな い。