彼女のすべてを知らないけれど


「タク、疲れてるんだよ。学校とは ちょっと違うっていうか。バイトとはい え、気使ったりするし」

「それは分かるけどさー……。メールく らいしてよって思う。

私に飽きて、バイト先の女の子にイイコ 見つけたのかもしれない」

「タクに限って、それはないと思うよ」

高校の頃、皆がうらやむバカップ……い や、仲の良い二人だったからな。

「どうかなー。私達付き合い長いし、飽 きてもおかしくないじゃん?恋愛感情は 4年で消えるって言うし」

「そんな、元も子もないことを」

里桜って、こんなにマイナス思考な人 だったっけ?

「だからね、今日からしばらく、私、家 に帰りません!」

うん、高校時代の里桜そのものだ。彼女 らしい、突拍子もない発言。分かってい ても、こっちは驚かされてしまう。

「え!?帰らないって、どうするつも り?大学は?親心配しない?タクも、さ すがに心配するんじゃ……」