彼女のすべてを知らないけれど


どんなに夢中になっていても、しょせん 人の体。

長時間パソコンの前にいると、眠気や空 腹といった基本的欲求によって、集中し たくても目がショボショボしたりお腹が 鳴ったりして、情けなくなった。

これといった手がかりはつかめていな い。

ネットじゃなく、もっと体を使って調べ るべきかな。

よく、刑事もののドラマとかである「足 で情報をかせげ」。そんなフレーズが眠 気に拍車をかけてきた頃、悪い意味でイ ンパクトのあるブログを見つけた。

《猫捨て日記》

ブログタイトルの通り、このブログを書 いてる人は、猫を拾っては捨て、拾って は捨て、を、繰り返しているらしかっ た。

最低最悪。猫の敵であり、猫好きな人々 に対しての挑発的行動にも見えてくる。

――しかし、ちょっとおかしい。このブ ログを読み進めて分かったのは、ブログ のアップ主に悪意がないってことだっ た。

ブログを書いている人のハンドルネーム は『ネコ悪(あく)』。

猫を拾って育ててみるも、愛着が湧く前 に捨ててしまう。

何日分かのブログの記事を読んで、ネコ 悪さんの心情は何となく分かった。そし て思った。この人は俺に似ている。クロ ムの死を受け入れられなくて、他の猫に 情を注ぐのを恐れていた時の俺みたいな 人だ。