彼女のすべてを知らないけれど


「彼女のことをただの友人と思っている のなら、現状維持でよかろう。しかし、 そうでないことは明白。お前には、彼女 の特別になりたいという気持ちが存在し ている。

こういう気持ちはなかなかにやっかいで な。忘れようと思えば思うほど強まるも のだ」

「まるで実体験みたいだね。もしかして ミコトの体験?」

「我は神だ。恋など出来ぬわっ。今まで 人間観察をして導き出した法則だ。人間 心理というやつだな」

ミコト、声がうわずってる。分かりやす いな。

「へぇ~……」

俺はわざと意地悪な目でミコトを見た。

「とにかくだ……!お前は自分の気持ち に素直になれ。でないと、後々後悔し て、夜毎に枕を涙で濡らすはめになる ゾ!」

「そっか、ミコト、枕を涙で濡らした時 期があったんだね」

「違うわっ!」

「分かったよ。自分の気持ちに素直にな る」

「そうだ、その調子だ。

結局な、恋に100%の攻略法なんて無 い。ありのままの自分で相手にぶつかる しかないのだ。

人同士の絡みは化学反応のようなもので な、これが、見ていると様々な現象が起 こり深いものなのだ」

熱く語り続けるミコトと、それに耳を傾 ける俺。