彼女のすべてを知らないけれど



七夕祭り当日。

運良く日曜日に当たったおかげで、大学 は休みだ。嬉しい(イベントのある日っ て、遊び気分全開で行きたいし)。

おかげで俺は、昼近くまで惰眠(だみ ん)を貪(むさぼ)ることができた。

一方、ウィンクルムは普段より早く起き ていたみたいで、俺がベッドを抜け出す 頃には、ソワソワ落ち着かない様子で室 内を行ったり来たりしていた。いつもの 彼女には見られない行動だ。

「おはよう、ウィンクルム。どうした の?」

「今日でしょ?七夕祭りって。そのせい で、なぜか眠れなかったのよ」

「そっか。そうだよね。ウィンクルムは 人になってからそういう所に行くの初め てだもんね。やっぱり、色々心配になる よね」