や、うん。ちょっと溶けそうです。【短編】五



「おはよう、遠藤さん。やっとこっち向いたね…」


…あ、おはようを先に言われてしまった。

嬉しそうに柔らかく笑う咲月くんにしっかり手渡される重みにハッとする

いや、そこじゃない。そこじゃないよ私
的外れな思考に喝を入れ、慌てて返事をする

「お、おはよう咲月くん。今日も暑いねっ」

焦る私を露知らず、呑気にふわふわ笑って話す度に、跳ねた髪が少し揺れる

この人クールじゃ無いよね全然、誰だよそんな事思ってたのは。


「…でさ、もう休憩入るから良かったら一緒にアイス食べよ」

ヘラッと笑みを浮かべて傾げる仕草がもう天使

それよりどうしよう、最初の方全然聞いてなかった
動揺を隠せず戸惑う私に、直ぐだから待ってて。と声を掛け、裏に消えてしまった…