「……サッカーを始めたのは罪滅ぼしのつもりだった」


悠斗は泣きながらギュッと拳を握りしめた。


「俺がアイツにできる……せめてもの罪滅ぼしだって。
けどっ……結局、そんなのただの自己満足だったんだよ!
こんなので……俺がアイツにつけた傷が消えるわけじゃない……。
本当は……もう俺なんかにサッカーをやる資格なんてないのにっ……」


だから……悠斗はサッカーをまた始めた?

光輝のために……光輝への罪滅ぼしのために……。

辛くてもやめなかったのは……やめることができなかったから。

きっと、悠斗はサッカーをすることで自分で自分を責めることを抑えていたんだ。

サッカーをやめたら、悠斗は自分を苦しめ始めて……いつか壊れてしまう。

だから……やめられなかったんだ。


「監督に次期部長に指名された時……思い出したんだ。
俺が光輝に言った……部長になるために必要なこと」


悠斗の目から溢れ出す涙は……止まらない。


「俺っ……アイツの……光輝のこと……大事にできなかった。
っフォローするどころか……更に傷つけた……。
本当は……辛かったはずのアイツを……いつもそばにいた俺が支えてあげなくちゃいけなかったのにっ……。
ただ自分を守りたくてっ……アイツを傷つけてっ……」


悠斗……。