青信号だったから、俺達は先に横断歩道を渡り始めた。
光輝、何言うつもりだったんだろう……。
そんなことを考えながら歩いていた。
だけど……そんな時。
横断歩道を渡りきるまであと少し……というところだった。
突然、後ろから
「危ない!!」
と、今まで聞いたことのないぐらい切羽詰まったような光輝の声がきこえてきた。
何だ?と不思議に思った俺が振り返ろうとした……その瞬間。
背中を勢いよく押され、俺は歩道の方へと倒れこんだ。
「何だよ……」
転んだ衝撃で痛んだ足を押さえながら俺が振り返ると……
……ちょうどトラックに轢かれる瞬間の光輝の姿が見えた。

