淡色ドロップス






―――――――




「停学だ、馬鹿」


「…」


騒がしい職員室。

訪れる生徒が好奇の目で見ていく。


目の前で頭を抱え、眉間に皺を寄せる担任の柳田。

古びた椅子がギシギシと音を立てる。


そんな柳田を中枢に映る世界は、完全に俺をヤバイ者扱いしていた。

鼻に詰められたティッシュは半分赤みを帯びている。拳は何度も殴ったことにより真っ赤に擦り切れていた。


「…不貞腐れてないで何とか言え。停学なんだぞお前」

「知ってる」

「なんで五十嵐たちのこと殴った。仮にもアイツら先輩だぞ」


「…たから」

「なんだ、聞こえん」




「ムカついたから、殴った」




――ゴン!!

ギシ、と椅子が音を立てたのと同時に鈍い音が職員室に走った。


「柳田先生…」

「馬鹿かお前は!」


副担の新米先生が
脅え気味に声を掛ける。

ズキズキと痛む頭。

…いてぇ。

淡々と言ったことがより柳田の怒りを買ったのか、柳田は眉間の皺をより深く刻みこませた。