伝えたかった言葉。



「えっ?!勇出ないの?」


急に大きな声で呼んできたのは、

あの夕菜だった。


私は顔ひきつらせながら、

「ちょっと体調悪いんだ。」

「ちょっとぐらいなら大丈夫だって!じゃないと負けちゃうし。」


ちょっとじゃない。

下手したら、倒れて死んじゃうかもしれない。


「で、でも・・・」

「出てね!!絶対だよ!!」


夕菜は走り去っていった。

どうしよう。

少しくらいなら大丈夫だよね。


「勇いいの?」

「うん。少しくらいなら大丈夫。」