空色チョコレート

「小春―――――――!!」


え...この声...


あの金髪...桜?


何で...いつも、『助けて』って思うと、来てくれるんだろう。


「ふーん、男いたんだ。...でも、もう遅えよ♪」


男はそう言ってニヤリと笑うと、ドンッと崖の下へと落とした。


私の体を――――。


「小春!?小春―――!!」


桜の声が遠くに聞こえる。


ブワッ...


風が体を通り抜ける。


その瞬間、私の体を温かい物が包み込む。


その落ち着く温度は、私と共に海へと飛び込んだ。


そして、私は意識を手放してしまった――――。