「好き...」





...え?


...今、私、何て言った?


「え?」


桜の目が見開かれる。


い、今、『好き』って...!!


「い、いや、その、『好き』って言うのは、『数学が好き』って言う事で...!!」


慌てて弁解する。


顔が、真っ赤っかだ。


「そっか、数学か...」


そう言う桜の顔は何だか残念そうだった。


何でだろう?