空色チョコレート

「ありがとう、傷、見せてくれて」


彼女の目は涙目だった。


俺なんかの為に、泣きながらも、笑ってくれる。


彼女となら、俺の『過去』のつらさを、『今』の喜びで上書き出来ると思った。


彼女になら、心の傷を見せてもいいかもしれない。


そう思えた。


嬉しかった。