空色チョコレート

だけど、それから笑顔を見せてくれたことはなく、


最後に笑ったのは、『あの時』だった。


某デパートで俺は置き去りにされた。


『―――、バイバイ』


ニコ...ッ


『あかあさん、待って...!!』


何度呼び止めても、あの人は振り向かなかった。


それから、俺は施設で育ち、


9歳のとき、今の親父に引き取られた――――。