空色チョコレート

桜に連れて行かれたのは、桜の家の近くの公園。


2人でベンチに座った。


「...お前、『母親』とかいる?」


...え?


母親って...


「俺さ、色々あって『母親』がいないんだよね」


「いないって...」


桜の青い目がまっすぐにこっちを見つめる。


「教えるよ、俺の過去を―――...」



そう言って、桜の口から紡がれたのは、桜の壮絶な人生だった―――。