空色チョコレート

「すげぇな」


「え?」


何が?


桜は感心したような笑顔で、


「他のやつらは軽くはぐらかせばそこで終わりなのに、お前はどんどん踏み込んでくるじゃん」


それは...


「桜」


「ん?」


「桜のその知られたくない過去が別に良い事なら、言わなくても良いよ。...でも、それが桜にとってつらいことなのなら、私は、桜とそのつらさを背負いたい。そして背負ったつらさを、喜びで上書きしたい」


そういって、桜の頭をなでた。


「だから、ホントの事を言ってくれるとうれしい」