空色チョコレート

「じゃあ、何で9歳までの写真が無いの?」


「...」


沈黙が流れる。


「ねぇ、さく...「うるさいんだよ!!」


え...



「人の過去に土足で踏み込んでくんじゃねえよ...!!」



ハァ...ハァ...


今まで聞いたこと無いような怒りのこもった低い声で叫んだ。


「ごめん...なさい...」


ごめんね。


聞かれたくないことだって私にもあるのに...。


ごめんね...。


桜の事、知りたいだけだったんだ...。


「...ごめん。今日はもう帰って。学校には連絡しておくから」


「うん...ごめんね。Tシャツ洗濯して返すから」


「...」


二人とも黙って、準備して家を出た。