~菜乃花side~


「小春!?」


階段のほうから、小春がこっちに歩いている。


「どこ行ってたの!?心配したんだからね!!」


「...ゴメン、菜乃花」


小春があたしに頭を下げる。


はぁ、と溜息をついて小春の顔を覗き込んだ。


すると...小春の顔を見たあたしは息を呑んだ。


「小春...?」


小春が、何だか、おかしい。


「小春、どうした?」


「...なんでもない」


馬鹿、それが何もないって顔!?