空色チョコレート

「お察しの通り。桜には...本来の別の名前があるんだ」


本来の...『桜』ではない、別の名前...。


「昔...桜がウチに来た時、今の名前は、自分を捨てた母親がつけた名前だから、変えたいって...そう、言ってきたんだ」


そう、なんだ...。


母親から貰った名前を変えたくなるほど、桜は傷ついてきたんだ...。


「...桜の昔の名前、知りたい?」


え...。


知りたい...けど、知ってしまったら、今の桜が消えてしまいそうで...怖い。


でも...。