空色チョコレート

「...なら、言ってもいいかな。是永ちゃん、口固そうだしね」


そう言うと、スッと姿勢を正した。


私もつられて背中を伸ばした。


「...是永ちゃんさ、『小春』って名前は、誰がつけたの?」


誰って...お母さんかな?


「多分、お母さんでしょう?」


「はい」


うんうんと頷いて店長は、口を開いた。




「桜の『桜』って言う名前は...俺がつけたんだ」




『俺』?え、でも、名前って、生まれた時につけるものじゃぁ...。


まさか...。