空色チョコレート

桜の事を忘れるには、いい機会かも。


暇だと、余計なこと考えちゃうから...。


「うん、良いよ」


「やった!!じゃ、面接申しこんでおくね!!」


そう言うと菜乃花はニコッと笑って、ルンルンと弾みながら走って行った。


「11月5日...っと」


スケジュール帳に面接の日を書きこむと、ある日にちが目に留まった。


『11月23日』


私の、誕生日。


出来れば、桜と、過ごしたかったけれど...。


その願いは、二度と叶わない。