空色チョコレート

嘘...。


だって、坂内くん、誰から見ても小春の事好きだったよ?


なのに...どういう事?


「おめでたいよね。綾芽ちゃん、桜の事本気で好きっぽかったし、桜、綾芽ちゃんが好きなんて、言ってくれればよかったのに...」


小春はそう言って、無理に笑った。


その顔は、小春といた12年間で、あたしが初めて見た顔だった。


...小春にこんな顔させるなんて、許さない。


ガラッ!!バタバタ...


アタシは廊下をダッシュで走って、D組へ向かった――――。