空色チョコレート

「...大丈夫か?」


アタシの前に腰を下ろす。


『大丈夫?』とは、アタシの顔の傷の事なんだろう。


「...別に」


フイッとそっぽを向く。


こんな顔、桜に見られたくない。


「ならいいけど。...ちょっと、お前に聞きたいことあってさ」


やっぱり、ね。そう来ると思った。


「お前、今日、何で俺にキスしたの?」


予想通りの質問。


「決まってるじゃん。


桜をあいつから奪いたかった。


ただそれだけ。」