空色チョコレート

カチャ...


ドアを開けると、予想通りの光景が目に入ってきた。


「...母さん」


「...ヤダ、綾芽、もう帰ってきたのー?」


あからさまにウザそうな顔をする。


男がアタシを見て、


「...子供?お前、子供がいんの?」


「ヒ、ヒロくん...」


どうやら、子供がいる事は言ってなかったようだ。


「子供いたら好きにできないじゃんー。めんどくせ、俺もう帰るわ」


「え、ヒ、ヒロく...」


バタンッ!!


男が乱暴にドアを閉める。