「小春!!」


!!!!


いつもなら嬉しくてすぐに振り向くこの声。


でも...今は、この声は聞きたくない。


「こは...「...菜乃花、私、そろそろ教室戻るね」


「え?もう?てか今、坂...」


最後まで聞かないうちに走る。


「小春!!!!」


大好きな人の声を振り切って、私はその場から逃げていった――――。