校舎裏の方に駆け込んだ。


「ハァッッ...ハァ...」


走って、息が切れる。


それより...あの、キスシーン...


男の方は、間違いなく桜だった...。


「...ふぅ...っ」


頬に冷たい物が伝わる。


それに...女の子の方...まさか...


「あーあ、見られちゃったぁ」


この声...やっぱり。


「...やっぱり、あなただったんだね、綾芽ちゃん」


茶髪の女の子を横眼で見る。