~綾芽side~


ずっと昔から、ウチの親は、子供の事には関わらない親だった。


そのくせ自分に都合の悪い事には文句を言って...。


桜は...そんな親に生まれたアタシの寂しさを理解してくれた。


小6の親子体育会の時――――...


『保護者の皆さんは――――...』


『保護者なんか、いないよ...』


みんなのママやパパは、いるのに...何で...


でも、そう思っていた時...


『綾芽っ!!』


桜が、キラキラした笑顔で、呼んできたんだ。


『俺らと組もうぜ!!』


『...う...うん』


嬉しかった。


そんな、桜の優しさが、嬉しかった。