あの日以来、坂内くんがウチのクラスに来ると、嬉しくなる様になった。


何でかは分からない。無意識に休み時間になると坂内くんを探してしまう。


なのに、何でだろう。今日は来ない...。お休みなのかな?


―――キーンコーン...

「坂内くん、来ないね。」


3限目の休み時間の時、菜乃花が唐突に言ってきた。


「...あっちにも色々あるんじゃない?」


「いや、それは無いでしょ。」


...即答で返された。


「何でそう言い切れるの?」


「だって坂内くん、どんな事があってもウチに来てたよ?移動教室の時でも、他の女の子に誘われてても。」


え...そうなんだ。何かちょっと嬉しい。


...ん?