「よし、行こう」


「準備は良い?桜」


「...おう」


桜がギュッと拳を握る。


「...あんた達も出るんだね」


...この声は...


「あ、綾芽ちゃん!!」


綾芽ちゃんが、相手の女の子に足をハチマキで結ばせながら、こっちを睨みつけていた。


「...あんたには負けないから」


綾芽ちゃんは、『あんた達』じゃなく『あんた』と言った。


「うん、私だって負けないよ」


そう言ってニッと笑ってやった。