空色チョコレート

「...綾芽ちゃん」


「同情なんかいらないから」


そう言い捨ててスタスタと去っていく。


「何あれ!!感じわっる!!」


菜乃花が顔をしかめる。


「大丈夫だよ」


今にも暴れだしそうな菜乃花を抑えた。


『次の種目は、棒倒し。勇ましい男児達の入場です――――...』


アナウンスの声とともに、入場門から男子達が走っていく。


「あ、ホラ、桜と宮野くんだよ」


慌てて応援席へと戻った。