――――ダンッ!!


部屋のドアを思い切り蹴る。


「何で...何でっ!!!!」


アタシの方がずっとずっと好きなのに、何であんなブスにいくのよ!!


昔から、桜に近づく女がいれば徹底的に排除してきた。


なのにあの女は...


『...好きだよ』


アタシに、あんなにハッキリとそう言ったヤツは初めてだった。


「...是永小春、絶対にあんたには渡さないから」





アタシは、桜が好き。



誰にも渡したくない。