あれはまだ、幼稚園に通ってた頃。


小さな私はあることを理由に、泣いてたんだ。


急に現れた『キミ』は、柔らかく笑って、言った。


 『ホラ、上を向いて、空がきれいだから』


そう言われて見た空は、本当にきれいで、澄んでいて。


その時初めて、空が青い理由を知ったんだ。



―――あの頃から私の心は、あなたに捕らわれたまま―――