寮の夜は甘い夜。




プラネタリウムには私たちの他にチラホラ人がいるだけで、ガラガラだった。







「ね、どこ座る?」





「由良の好きなとこでいいよ。」





「んじゃあ、こっちがいい!」







後ろから2列目の、左側。




その付近は誰も座っていなくてゆっくりと楽しめそうだ。






私が座ったのを確認すると、楓は左隣に座った。






椅子を倒して、天井を見つめる。





「まだ星は見えないよ?」






「なっ!そんな事わかってる!」







あまりにも楓が可笑しそうに笑うもんだから、不覚にも赤面してしまった。








私とした事が。








「今日はお集まり頂きありがとうございます。本日、13時半からの上映は....」








アナウンスが流れる。






それと共に星ではなく、禁止行為が映し出された。






ジュースを飲む様子、ハンバーガーを食べる様子、携帯を弄る様子....






「ハンバーガー、食べたい。」





映し出されているハンバーガーを美味しそうに食べる様子が、私の食欲を擽る。






「ふっ、由良食い意地張ってんな。」






「そ、そんなことない!」







「いーよ、プラネタリウム終わったら連れてってやる。」






楓は優しく笑うと私の髪を梳いた。







「っありがと。」





バクバクと音を立てて暴れはじめる。






静まれ、心臓。






音が、聞こえちゃう。