急いで教室に戻ったら意外にも時間に余裕があった。
この学校昼休み長いもんなぁ。
「ちょっと、そこのお嬢さん。」
『ん?…あ。朱里か。』
「やけに遅かったじゃないか。」
『そうかな?』
とさっきの出来事を思い出していたら恥ずかしくなってきた。
「何々~。告白でもされた?」
とニヤニヤしながら聞かれドキッとしてしまった。
『…。』
「何!?本当にされたの!?」
『…うん。』
朱里、鋭いなぁ。
「誰々!?」
『6組の…―』
と、さっきの出来事をざっくりと説明した。
「んで、どうすんの?」
『断る。』
私はキッパリと言った。
「どうしてさ?」
『中川くんの事何も知らないから…。』
「これから知ればいいじゃん!」
ふと、優斗との会話を思い出した。
優斗の気持ち、わかるなぁ。
『まぁ、断るよ。』
「そっか。」
そんな会話をしていると予鈴が鳴った。
