那智の家、というよりは巣に近いアパートの一室に辿り着くと、
誰もいないはずの部屋がぼんやりと青白い光で照らされていた。
それが部屋の隅に置かれたテレビのブラウン管が発する光だと気づくのにそう時間はかからなかった。
テレビの中ではザーッというノイズと共に砂嵐が踊り狂っている。
何故勝手にテレビが付いている?
しかしそれよりも驚くべき点は他にあった。
というよりも、此方の光景の方が異様すぎてテレビのことなど気に留めるまでもない。
テレビの前、ぽつんと置かれた一人掛けソファの上に"何か"が居た。
「……ッ……!?」
行儀悪くテレビの台に伸ばして乗せている両足が見えることから、それは限りなく人間に近いものであることは分かる。
けれど、人間じゃない。
人間にしては、ソファの背から飛び出て見える頭が異様にでかい。
叫びたいが、得体の知れない恐怖で声がかすれる。
どうしたものか、反応に困ってる間に先制行動を起こしたのはその"何か"だった。
ぐるりと"何か"の頭らしきものが回転する。
「おかえりー、なち」
必要以上におっとりとした間の抜けた口調。
首が180度以上回転することなんて常人にはありえないから、やっぱりこの何かは人間ではないのだと思う。
僅かなテレビの光に照らされて、"何か"の顔がぼんやりと視界に映し出された。
こいつは、猫だ。
誰もいないはずの部屋がぼんやりと青白い光で照らされていた。
それが部屋の隅に置かれたテレビのブラウン管が発する光だと気づくのにそう時間はかからなかった。
テレビの中ではザーッというノイズと共に砂嵐が踊り狂っている。
何故勝手にテレビが付いている?
しかしそれよりも驚くべき点は他にあった。
というよりも、此方の光景の方が異様すぎてテレビのことなど気に留めるまでもない。
テレビの前、ぽつんと置かれた一人掛けソファの上に"何か"が居た。
「……ッ……!?」
行儀悪くテレビの台に伸ばして乗せている両足が見えることから、それは限りなく人間に近いものであることは分かる。
けれど、人間じゃない。
人間にしては、ソファの背から飛び出て見える頭が異様にでかい。
叫びたいが、得体の知れない恐怖で声がかすれる。
どうしたものか、反応に困ってる間に先制行動を起こしたのはその"何か"だった。
ぐるりと"何か"の頭らしきものが回転する。
「おかえりー、なち」
必要以上におっとりとした間の抜けた口調。
首が180度以上回転することなんて常人にはありえないから、やっぱりこの何かは人間ではないのだと思う。
僅かなテレビの光に照らされて、"何か"の顔がぼんやりと視界に映し出された。
こいつは、猫だ。


