「yasuさんー・・・」

「それが俺の気持ちだから・・・」

yasuは地下スタジオへと降りて行った。

あのyasuさんの目は1人の男。

私は、yasuさんのことを・・・
1人の男として愛せるのかな?

そして、こんな私が愛してもいいのかな?

これって・・・
贅沢な悩み。

yasuさんには、何千万人のファンがいる。

けれど・・・
私の前では1人の男。

そんなyasuさんに、私は何が出来るのだろう?

なんで、私って、いつでもこうなんだろう?

こんな自分がイヤ。

そんな時に、弥生の携帯が鳴った。

「はい。もしもし?」

「姉さん、元気?」

「真里っぺ?!」

「たしか今、姉さん、雄君がいる福岡にいるんだよね?
美雪姉さんから聞いてるよ」

「それが今、ちょっと違うんだわ」

「違うって?」

「話すと長くなるから言えないけど、今1人で東京にいるんだわ」

「なんで? 雄君とは?」

「まぁー・・・いろいろとあってね・・・」

「そうー・・・」

「で、電話なんかしてきてどうしたの?
仕事でなんかあった?」

「まーね・・・」

「何?」

「今、東京のTV局の番組プロデューサーしてるんだけど・・・」

「すごいじゃん」

「最初、美雪姉さんに頼んだけど、断られちゃったんだよねー」

「何を頼んだの?」

「今、私の企画でユーチュウーブに動画アップしてる素人の曲をランキング形式で深夜番組でやってるのね。
で、美雪姉さんも歌うこと好きじゃない。
それで、美雪姉さんにユーチューブに動画アップしてほしいって頼んだんだけど、断られちゃって、姉さんに聞いてみたらってこと言われて電話したんだけど、姉さんはどうかな?」

「急に言われてもねー・・・。
てか、番組に取り上げられてランキングで1
になったらどうなるの?」

「いちよ、メジャーデビューしてCDになるんだけどね。
でも、ランキングで1になっても、本契約を蹴ることは出来るよ」

「それはどうゆうこと?」

「ようするに1発屋ってこと」

「なるほどねー・・・」

「姉さん。
このさいやってみたら?
夢だったんでしょう?」

「うんー・・・。
でも、そうゆうのって結講ユーチューブにアップされてるんじゃないの?」

「カラオケで歌ってみましたってやつは結講あるけど、オリジナル曲をやってる人は少ないんだよねー・・・」