過去に止まらず、未来に進まなきゃ。

それを1番に望んでるのは、あの人であり、私自身。

なのに、私は動くことすら出来ない。

これじゃいけいって、雄と出会った時にわかってた。

なのに、乗り越えられなかった。

そんな私が、雄の側にいれる訳がない。

でも・・・
雄はそれでも私の思いを何も言わずにそっと全て受け止めていてくれた。

雄のその思いは今も胸の中にしっかりと根付いてる。

私はその思いに答えることが出来なかった。

雄・・・。こんなんでごめんね。

弥生は流れる雫を手の甲でふきとった。

yasuはシャワーから出てきて弥生の後ろ姿を見つめた。

「弥生・・・」

「ん?」

「さっきは強引なことして、ごめんな。
弥生の気持ちが1番大事やのにな」

「yasuさんー・・・」

yasuはべッドルームへといき眠りについた。

2人は別々の部屋で翌日の朝を迎えた。

yasuは弥生にバレないように雄祐に連絡を取り待ち合わせをして会った。

「雄祐君。
朝から呼び出して悪いな」

「別にいいですよ。
カフエで話するのもあれなんで、俺の知り合いのライブハウスに行きません?
そこなら人がいないんで」

「ありがとう。雄祐君」

2人は雄祐の知り合いのライブハウス『ビーステーション』へと行った。

「ここのライブハウス、俺たちのバンドがよくライブさせてもらってる店です。
yasuさんがするようなコンサート会場に比べたらかなり小さいですけど。
でも、俺はこのステージが1番好きです」

「俺もデビュー当時はそうーやった」

「そうなんですか?」

「まーなー・・・」

「yasuさんの話って、弥生のことですか?」

「うんー・・・」

「弥生と何かあったんですか?」

「ちょっとな・・・」

「そうーですかー・・・」

「なー雄祐君」

「なんですか?」

「雄祐君に聞くのもあれだけど・・・
やっぱ、俺、ダメだわ」

「何がですか?」

「俺は雄祐君みたいに黙って弥生を受け止めることは出来ない。
1人の男として情けねえけど」

「きっと弥生なら『yasuさんはyasuさんなんだからそれでいいと想うよ』って言いますよ」