強く抱きしめられたyasuの腕の中で弥生は1人の女になってしまうことを恐れた。

yasuは自分の気持ちのままに弥生の首筋から熱い吐息をもらしながら唇を滑らしてた。

弥生は揺れ動く思いの中でyasuの気持ちに流され1人の女になってしまった。

そんな弥生の姿を目にしたyasuは本能を理性で抑えた。

「弥生・・・ごめん。
俺、どうかしてた。
シャワー浴びてくる」

yasuはバスルームへと行った。

俺、何やってんだ?!
これじゃー弥生を傷つけるだけじゃねえかー。

何、俺、焦ってんだ?
こんなんで、雄祐を超えられる訳ねえのに。

なのに俺は・・・。

ソフアーで1人座ってた弥生は。

あのままyasuさんに抱かれてもいいと思ってた。

けど・・・。
あのままyasuさんに抱かれてたら私は、1人の女になっていた。

また、同じ繰り返しで自分を傷つけるだけ。

あんな思いはもうー2度としたくないと思ってたけど・・・。

『人を愛すれば』傷つけあってしまうことは当然。

全てをわかりあうことなんて出来ない。

でも。
辛さ・苦しさ・悲しみ・痛み・喜び・優しさ・幸せはわかちあうことが出来る。

あの時、自分が気づいていれば、こんな辛い自分はいない。

2人の『愛』を守ることだって出来た。

なのに私は・・・
その時の自分から逃げた。

あの人は逃げずにこんな私を見守っていてくれたなのに。

今更、その痛みに気づいても遅い。

あの人はもうー・・・
過去の人。

でも、私にとっては、あの人が全てだった。

あの人も同じように、私があの人の全てだった。

だから、あの人は、何も言わず私から離れた。

それがあの人の最高で最後の私に向けられた『心想愛・シンソウアイ』。

あの人の思いに気づけたことだけでも、私は幸せなのかな?

心の痛みは消えないけど・・・。

でも・・・
この痛みは思い出の痛み。 

あの人を全身全霊で『愛した』痛み。

私の1番『大切な思い』。

この『思い』は2度と忘れない。

それが、あの人への『感謝』の『思い』。

直接、あの人に伝えることはもうー出来ないけど・・・

きっと空の彼方から、あの人は、私を見守ってくれてる。

私の思いは・・・
きっと、あの人に届いてる。