弥生は1つの雫を頬に流しながら言った。

「なんで・・・なんで・・・
そうーなるの?!」

弥生の姿を目にした雄祐は何も言えずにいた。

弥生は堪えきれず雄祐の自宅を飛び出した。

雄祐は弥生を追いかけられず1人部屋にいた。

弥生を傷つけるために言ったわけじゃない。

なのに俺は、自分の気持ちを優先した。

これじゃー前と同じ。

なんで俺はそうーなるんだよ。

こんな弱い自分自身にヘドが出る。

俺、何も変わってねえじゃん。

雄祐は自分の気持ちを奮い正し飛び出して行った弥生の姿を探しに行った。

弥生は走りながら泣き、知らぬままにyasuのコンサートが行われていた会場前についていた。

ここって・・・。
今日yasuさんがコンサートした会場だ。

大きい会場だな。

こんな大きい会場のステージでスポットライトの光を浴びながら歌う雄の姿が見たかった。

でも。
その夢も今は・・・
もうー叶わない。

私自身が雄を壊してしまった。

こうなること、私はわかってた。

いずれ、雄は壊れてしまうって。

でも。
それがなきゃ雄は強くなれない。

そのために私は雄と一緒に福岡に来た。

こんなに辛いことだとは、想わなかった。

けど、これでよかったのかもしれない。

ここの会場って裏口あるのかな?

探してみよ。

弥生は裏口を探すため会場内の広場を歩き回っていた。

その頃。

雄祐は必死に弥生の姿を探してたが見つからずにいた。

いったい。

弥生のヤツ何処行ったんだよ?

これだけ家の近くを探していないってことは・・・

この付近にはいないってことだ。

まさか?!
アイツ?!

yasuさんのコンサート会場じゃねえだろうな!!